神戸柳原 えべっさん


初春の、1月10日いうたら「えべっさん」です。
正しくは、九日が宵えびす、十日が本えびす、十一日が残り福。
「えべっさん」はこの3日間、開催されます。

「えべっさん」の総本社は灘五郷のド真ん中にある西宮のえびす神社で、
そっちは毎年「福男」競争もあり、さすがにめっちゃくちゃデカいお祭りなのですが、
私は今年も、こじんまりした地元神戸柳原のえべっさんに出かけました。
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といっても、「こじんまり」しているのは神社だけで、
「福」を求めて押し寄せる人々は相当な数なのであります。
必然、狭い参道から境内にかけて、ヒトはおしくら饅頭しながら
トコロテンとなって押し流されていくわけです。

まずはいつものように、大黒天を祀る福海寺から。
福海寺では「十日えびす」に合わせて大黒祭を開催します。
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参拝の順路として、人々はまずこの「大黒さん」におしくら饅頭で入り、
裏口からトコロテンになって吐き出されます。
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後ろを振り向くと、こんなんなってます。
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中央の大香炉は線香の煙を被るとご利益があるとかで、
みな群がって手を突っ込み、煙を自分や子供の方に寄せる寄せる。
こちら心霊写真とちゃいまっせ。
もみくちゃにされつつ撮ったので大ブレですが、その大香炉のアップだす。
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ところで福海寺は、室町時代、足利尊氏により開基され、
かつて繁栄した西国街道の要所に位置する由緒ある寺であります。
本尊は釈迦如来ですが、「兵庫七福神」の大黒天の方が有名。
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大黒天は大国主命(おおくにぬしのみこと)と、
インドの神さまマハーカーラ神が習合された神で、
仏教では法を護る守護神であり、戦いや怒り、厨房の神さんだそうです。
ご利益は、開運招福、家内安全、五穀豊穣、
そしてその手にある「打ち出の小槌」が、財運招来(商売繁盛)の印です。
なので、ここはなんとしてもお賽銭をあげ
財運招来をお願いせねばならんのでありますが、
カメラをポケットに入れ、「寺では拍手(かしわで)打ったらあかん」とか
思いつつ、財布を取りだそうとしたら、ドドドーッと波が来てトコロテン化され、
気がついたら堂外に「つきだし」を食らってました。
「押し倒し」や「突き倒し」じゃなくて良かったよ、ってなもんでしょうか。
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こうなりゃ「えべっさん」にかけるしかないぜ。
ということで、ふたたびおしくら饅頭となりつつ、隣のえびす神社に。
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はっきり言って、まともな写真が撮れる状況ではありません。
構図もなんもムチャクチャですが、まあ雰囲気がわかるかなということで、
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鈴なんか奪い合いですがな。
なんや芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を思い出してしまうわ。

ご祈祷料を払うと、このように。
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巫女さんも舞ってくださいます。
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さて、「えびす」ということばにはさまざまな字があてられおり、
蛭子、戎・恵美須・恵比寿・恵比須など、そのいずれもが「えびす神」を指しますが、
このえびす神、関西を中心に広く信仰されているにもかかわらず、
その正体は謎が多いようです。
一説には、大国主命すなわち大黒天の子、
事代主神(ことしろぬしのかみ)であるともいわれています。
えべっさんといえば、まずは「♪商売繁盛、笹持って来い」ですが、
そのほかにも家内安全、心願成就などにご利益があります。 
大黒天が打ち出の小槌なら、えべっさんは釣竿がトレードマーク。
なので、「えべっさん」は水産業界や海上安全の守り神でもあります。

今年も拝殿には神戸中央卸売市場から奉納された
でっかいマグロはじめ高級魚たちがドドドーンと飾られていました。
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その下に、財を求める健気な庶民が投げ、
絨毯のように積み重なったゼニッコお賽銭。
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私も今回はなんとか拝殿前までたどり着き(去年はこちらで「突き出し」食らった)、
賽銭投げたあと、拍手(かしわで)打とうとしたところで、トコロテンの突き出し。
ま、いーか(この執着のなさが「福」に縁遠い理由かも)。





さて、えびす神社を出ると、目の前に、
えべっさん顔負けの大行列が。

それはなにかというと、「加島」の玉子焼きに並ぶ大行列。
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加島では「玉子焼き」と称していますが、
一般的には「玉子カステラ」「ベビーカステラ」と呼ばれる、
日本の夜市になくてはならないスナック菓子。
他にもこの菓子を売る店は多けれど、ダントツに人気なのがこの店。
えべっさんだけでなく、あちこちの神社仏閣の祭事に出店しているので、
神戸っ子なら一度は並んで買ったことがあるはず。
せっせと焼いて、
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焼けたそばから売れていく。
ときどき「あ、中にカスタードクリームが入ってる、ラッキー!」と思ったら、
「あ゛~、生焼けやった~」というご愛嬌も。
そういう場合は、オーブントースターで再加熱してねん。
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しかし、この長蛇の列では、自分の番まで小1時間はかかるでしょう。

行列キライのうえ、そこまで甘いものに固執しない私は、
「加島、美味しいけどパス」。
なにか他にそそられるモノを求めて屋台群をさまよう。
もっとも「さまよう」という形容は気分だけのもので、
その実態は前後人ゴミに挟まれてのヨチヨチ歩き。
「あ~、ヨチヨチ歩くのって股関節が疲れる~」と、思った頃、
前方に異様なモノを発見。
なんぢゃあ~、こりゃぁぁ(松田優作風に)。
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さあ、海外組のみなさ~ん。
これが、今話題のたらこキューピー(caution :音アリ)ですよ!。
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CMで見るキャラはともかく、人形となると、なんかブキミ~。
私がこの屋台から早々に(といってもヨチヨチだが)離れたのは、
言うまでもありません。

そんな私が選ぶ、今年の「えべっさん」屋台大賞は、この店。
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デカい、明るい、メニューが多い。
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座敷があって、宴会OK(笑)。
そしてなにより、おじぃがめっちゃ元気でガンバッとる。
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ええわぁ、こういう屋台、好きっ。

そして、みやげはコレ。
この季節はこれが一番やね。
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熱々の甘酒。
こちらは福飴。
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この福飴、うっかり歯の被せが取れんよう要注意(笑)。
取れたら再治療にお金かかるよってに、上手になめて福を呼びましょう(^^)v。
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by Tamarind-Cafe | 2007-01-11 23:55 | 神戸&関西街歩き  

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