雨上がりの夜。草むらではコオロギの声が、リーリーリー。
いよいよ秋ですのう。
ちょっと前まではミンミンミンと、蝉の声がうるさいほどだったのにねぇ。
目にしみるほどの日差しを背中に浴びていた、ご近所猫のクロちゃん。

なにやら木立の一角を一生懸命に見ているので、
なにしてんの~?と尋ねると、

という返事。
その後も必死に見てたけど・・・・

見てるだけではねえ。

もちろん、しっかり逃げられてました。
さて、あれほど暑かった夏も終わりとなると、なんとなく名残惜しく、
夏ならではの食材、料理のあれこれを食べ納めする日々であります。
今年はね、食べましたよ、これ。

冷汁。
宮崎の郷土料理ということで、炊き立ての麦飯にかけると聞きましたが、
せっかく冷やした汁ですから、冷たく食べたい。
ということで、ウチでは飯(雑穀と麦と玄米ブレンド)もちゃんと冷やしました。
って、冷汁しか見えてねえけど。
見えてるのは・・・・

あ、バレましたね。
ハイ、便利な市販の冷汁です~(^_^)v。なかなかイケますよ。
だって本場で食べたことないから、自分じゃ作れないんだもん(爆)。
宮崎。むか~し、一回行ったことあるきりです。
高千穂の峰とか行きました。鶏は食べた記憶があるようなないような、
冷汁のことは知らなかったな~。いつか本場モノ、味わってみたいものです。
で、今年もモリモリ食べました、これ。

ぬくぬく飯にぶっかけてるのは「だし」。
オクラ、キュウリ、ナス、ネバネバ昆布に、ミョウガ、大葉などを混ぜ込んで、
だし醤油で和えたというか、かき混ぜたもの。
山形の郷土料理だそうです。
美味い。飯がワシワシすすみます。

素麺にかけてもよし、

冷やっこにかけてもよし。
こちらも本場で食べたことはないのですが、カンタンだから自分でも作れちゃう。
そういや山形も一度きりしか行ったことがないや。
そんときは秋だったかな、米沢牛、食べましたよ。とても美味しかった。
またこんにゃくがね、びっくりするくらい旨かったのを覚えてます。
また行きたいなあ。本場の「だし」食べねばね~。
でね、こっちは我が家の夏料理といいましょうか、
神戸近在、魚の町明石や淡路で獲れた鱧を使った、母直伝の

鱧皮の煮こごり。
鱧は小骨が多く、「骨切り」は素人には至難の技ですが、
鱧皮に残った小骨を抜くのもまた相当に面倒な作業です。
昔の母は、老舗の蒲鉾屋さんで下処理した鱧皮をわけてもらって、
それを酢の物にしたり、こういう煮こごりにしていました。
子供のころの記憶に、鱧皮の一品が食卓に出ると、
「ああ夏だなあ」という気がしたものです。
しかし鱧そのものが登場することはあまりなく、
それというのも、当時でも鱧は高級魚だったからでありましょう。
なんせウチ、ビンボーだから(笑)。
なもんで、私は大人になってから、京都の料亭など
(主にヒトのオゴリ)で、鱧料理あれこれの味を覚えたのでした。
もっとも、京都で有名な鱧も、もとを正せば、
やはり明石、淡路の港から運ばれたものだったそうです。
(今ではいろんなところから仕入れているだろうけど)
ま、ウンチクはおいといて、
三つ子の魂といいましょうか、ビンボー性百までといいましょうか、
私はやはり鱧も良いけど鱧皮が好き、なのです。

私の場合はスーパーですでに焼いて刻んである鱧皮をゲット。
それを少し酢をきかせた薄味の出汁とゼラチンを使って煮こごりに。
七味(ここでは椒房庵の生七味)を添えると、
鱧皮の香ばしい味わいが一段と冴えます。
酒の肴にもバツグンの一品です。
ついでに不器用な性質といい加減な性格が露呈した料理も披露しちゃえ。
対馬のきずしをゲットしたので、鯖寿司が食べたくなって、
酢飯を作ってテキトーに握ってみました。

うーん、味は悪くなかったが、カタチはひどい。
とにかくデカかった。自分の口の容量を過信していました。
口いっぱいにモノを頬張ると、ちょっと呼吸困難ぽくなりますね(笑)。
嚥下するまでが苦しかったです(爆)。
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